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15分で出来るRaspberryPi(Linux)でDS-Lite(IPv6/IPv4)

Raspberry Piで安定してDS-Lite(IPv6/IPv4)が使えるかを試してみました。

 

DS-Liteについては以前ブログで紹介しました。

http://uchy-13.hatenablog.com/entries/2015/10/02

 

DS-Liteを一言でいうと既存技術を組み合わせて、IPv6IPv4通信の共存を実現する技術です。

前提としてプロバイダがDS-Liteの接続が出来る契約をする必要があります。 

 

IPアドレスの打ち間違えに気づかず、無駄に3時間消費してしまったが(慣れたら)簡単にDS-Liteを設定できます。

今回はファイアウォールなどの設定していないため注意が必要です。

※DS-Liteで使用するIPv6はグローバルアドレスです。

 

今回構築した全体図を以下に示します。

f:id:uchy_13a:20160227063434p:plain

 

詳細:

Raspberry Pi:Raspberry Pi2

OS:Raspbian

eth0:オンボードNIC

eth1:USB NIC (Logitec LAN-GT JU3)

 

設定は以下のページを参考にした。

参考ページ

http://www.iij.ad.jp/company/development/tech/techweek/pdf/141128_0.pdf

Linux Hacks: HOWTO: ipv6-ipv6 tunnel and ip4-ipv6 tunnel in linux

Vyatta改めVyOSでDS-Liteを使う(IIJmio+フレッツIPoE) — どこか遠くでのんびり怠惰に暮らしたい

 

基本的には上の参考ページ1を見れば簡単に構築できます。

Raspberry Piの設定

①eth1の設定(/etc/network/interfacesに以下を追加)

iface eth1 inet static

address 192.168.200.1

netmask 255.255.255.0

設定が終わったら、

$ sudo /etc/init.d/networking restart

$ sudo ifdown eth1

sudo ifup eth1

 

②eth0側の設定(IPv4 over IPv6トンネリング)

ローカル(eth0)のGlobal IPアドレスを確認

 $ ifconfig -a または $ip addr show

 

IPv6トンネルの設定

  • カーネルモジュールのロード
  • トンネリングの接続設定
  • トンネルインターフェースの有効化

sudo modprobe ip6_tunnel

sudo ip -6 tunnel add ip6tnl1 mode ipip6 remote 2404:8e00::feed:100 local 2409:xxx::xxxx dev eth0

$ sudo ip link set dev ip6tnl1 up

 

この時点でデバッグなどで

$ ping6 xxxx::xxxx

を使った。(外部ホストにping6が届くはず)

 

③ルーティングの設定

デフォルトルートの設定

sudo route add default dev ip6tnl1

IPv4アドレスのフォワーディングの許可

sudo sysctl -w net.ipv4.ip_forward=1

 

 

MacBookの設定  

アドレス:192.168.200.1

ネットマスク:255.255.255.0

デフォルトゲートウェイ:192.168.200.1

DNS:8.8.8.8

 

以上で設定は終わり。

DS-Liteの接続が出来ました。

 

MacBookで実際に色々なサイトを問題なく見れました。

$ifconfig -a を使うとトンネルインターフェースで通信していることを確認できます。

 

$topコマンドで調べた結果、Raspberry PiのCPU使用率は3〜8%で、メモリも1GB中200MBくらいであった。

また、MacBookProで4k動画も見たが問題なく視聴できることを確認できました。

 

 以下サイトでRTX1200をつかう時と回線速度が変わるかを計測をした。

Speedtest.net by Ookla - The Global Broadband Speed Test

①Raspberry Pi2

UL:14Mbps、DL:58Mbps

 ②RTX1200

UL:21MbpsDL:65Mbps

速度に大きな違いはなかった。

 

思った以上に安定して接続できています。

Raspberry Pi2の威力素晴らしい。